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Lust und Liebe zu einem Ding macht alle Mühe und Arbeit gering.

DVDと卒業アルバム

先日、灘校65回生保護者の懇親会が大阪で催されました。その席で役員の方が一人で(!)作成されたDVDが配られたのですが、懐かしい思い出がたくさん詰まっていて、思わずウルッと……というよりは、むしろ爆笑していました(^_^;)

「こんな物を配っちゃったら、卒業アルバムの意味が無くなっちゃうじゃないか!」という人も有るかもしれませんが、それは違います。

例えば、最近巷でもてはやされている、MacBook ProiPad, iPhoneに搭載されたRetina Display。ヒトの網膜にある視細胞の解像度を超えたという宣伝文句で、このキャッチコピーには異論も数多く存在するものの、確かに一見すれば、解像度は印刷したものと余り違いは無いように感じるでしょうし、単に画像を見るという目的のためならば、印刷の方が若干能力としては上回っていても、利便性等を考慮すれば恐らく多くの人がこれで十分だと判断することでしょう。

では、この2つで決定的に違う事とは何なのでしょうか?それはやはり、紙の持つ魅力、という事に尽きるでしょう。

ここまで言って、「あぁ、それなら僕も知ってるよ」とか「ありきたりな意見だなぁ」と思うかもしれません。実際その通りです。でも、その「ありきたり」は、一体いつまで続くのでしょう?選挙にしてもそうですが、「皆がそう思っている」からと言って自分は何も意見を表明しない(選挙で言えば「投票しない」)事は、結果的な数字だけを見ざるを得ないこの社会においては、結局何の意味も持たず、そのような消極的態度は、やがて体勢の逆転を生み、自らの身を滅ぼしてしまう事にもなりかねません。ですから、いくら拙い文章、意見でも、自分の意見を表明するのは大切で、無くてはならない事だと考えます。

話を戻します。卒業式予行の日にアルバムが渡されますが、手に取って、その重み、厚み、温もりを、直に感じることが出来るのではないでしょうか。コンピュータが重くて厚くて温かったら、少し問題ですね。将来、大人になってから、気が向いたらアルバムをそっと取り出して開いてみてください。きっとその当時の思い出が、セピア色に浮かび上がってくるはずです。